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プラモで科学しよう ”エアブラシ塗装編”

2009.12.06 (Sun)
プラモで科学しようのコーナーの第二回です。
コーナータイトルは今決めました。
このブログはラボ(研究室)でしたよ。
すっかり忘れていました。
研究室だと博士と助手がいて科学しないといけませんねw

今回もプラモを作る上で必要な知識ではないです。
知らなくてもかっこいいプラモは作れます。

そんな科学なんて細けぇことはいいんだよ!
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今回のお題はエアブラシ塗装で綺麗な塗膜を作る です。
第一回で表面処理と塗膜について考えましたが
今度はどうしたら綺麗な塗膜が出来るかについて考えてみますよ。
筆塗り派の人には役に立たないです。ごめんなさい。

きっとハウツー本とかに書いてあるだろう内容です。
第一回で広げた風呂敷をこのブログでも
きちんと回収しないとまずいですよね。

それではまず始めに、綺麗な塗膜について考えます。
綺麗な塗膜とはなんでしょう。



第一回で使った図の使い回しですが
綺麗な塗膜とは平滑な塗膜だと思います。
平滑な塗膜が出来ていればつや有りでもつや消しでも
好きな状態にもっていけますからね。


逆に言うと、上の図のようなデコボコした状態にしないということですね。
意図的にこの状態を作ることがありますが、
そういう場合は除いておきます。

理想は磨かなくても鏡面のような塗膜です。
実際はそれが出来ないので磨きこむことになります。
下地とサフ層がきちんと出来ていればある程度まではできます。

自動車工場にいるときに塗装を習いましたが
磨きが必要な塗装するやつは半人前だと言われてました。
他の格言としては 塗装は腰でやるもんだ!とか。
プロ(職人)ってすげぇと思ったものです。

ではこの状態を作るにはどうしたらいいのでしょうか。
今回の話ではサフまではうまく処理できたとします。

塗料表面にデコボコを作らないためには
1.適正な塗料濃度を使う
2.適正な距離から塗料を吹く
3.適正な圧力・流量で空気を送る
4.適正なブラシの開度を保つ
5.塗装中はブラシを一箇所に止めない
6.パーツ上で塗料をすぐに乾かさない
7.乾くまで触らない・埃をつけない
が重要ですね。

適正ばかりでどうしていいかわかりませんね。

6、7は今回のお題から外します。
6は第一回のお題でやりました。
表面張力を利用するという話ですね。
表面張力は適正な濃度の塗料だったら
厚塗りしなくてもちゃんと機能します。
600番までしかやすりをかけていないガル蔵さんでも
厚塗りしなくてもちゃんとした塗膜が得られましたよ。

7については乾くまで触らないのは当然ですし、
埃との戦いはクリーンルームで塗装でもしないかぎり0にはできません。
おうちにクラス1000のクリーンルームがあると
埃なんて気を使わなくていいのですが
半導体製造工場にでも行かないとそんなものはないですね。
クラス1000というのは1立方メートルの体積のなかに
埃が1000個以下という意味です。
実際は半導体製造工場ではクラス1000でも汚くて使えません。
ここ10年くらいで精密機械組み立て工場とかにも
クリーンルームが導入されてきていますね。
日産のGTR35のエンジン組み立ては
クリーンルーム内でしてると日産の友人に聞きました。
すごい車ですよね。誰か買って私にください。
というわけで、現在では対処できないのが正直なところです。
誰か対処法あったら教えてください。

というわけで、1〜4について考えます。

まず”1.適正な塗料濃度を使う”について考えます。
適正な濃度の塗料とはなんでしょうか。

”顔料がダマにならず溶剤(シンナー)内に均一に拡散していて
吹き付けたときに垂れずにそのまま留まることが出来る濃さ”

が答えの一つだと思います。
”顔料がダマにならず溶剤(シンナー)内に均一に拡散”
というのはどういう状態でしょう。
塗料が濃すぎると顔料の粒子同士がくっついてしまいます。
そんな風な大きな塊になっていない状態です。
大きな塊があると、


のような状態になってしまいます。

顔料が塗料内で均一に拡散していないと塗装はじめと終わりで
色ムラが出来てしまいますね。
これも避けないといけませんね。

”垂れずに留まる”というのは薄すぎると
すぐにパーツ表面を流れてしまってムラになってしまいます。

しかし、薄くした塗料でもブラシ開度を小さくして
何度も塗り重ねればきれいに塗装できます。
濃いよりは薄いほうが綺麗に塗装できます。
パーツ表面を塗料が流れるという場合は
ブラシを開度が高すぎで、吹き付けすぎが原因です。
勿論、薄めすぎると塗装するどころではなくなりますから
薄めすぎも注意ですよ。

この適正な濃度は人によって異なると思います。
この濃度でないといけないということはありません。
ブラシとパーツとの距離とエア圧にも関連してきますので
一概にこの濃度というので限定できないです。
自分の塗りやすい濃度を経験的に覚えるしかありません。
ちっとも科学ではないですね。
こういうのを経験工学と言いますw

でも、どういう塗料が最適なのかということがわかれば
試行錯誤の回数が減ると思います。

次に”2.適正な距離から塗料を吹く”です。
この距離が離れすぎていると塗料がパーツに届く前に
乾燥してしまいます。
乾燥した塗料がパーツに付くとデコボコができてしまいます。
逆にパーツとの距離が近いと
すぐに垂れてしまってムラが出来てしまいます。
これは希釈した塗料と相談しながら距離を決めることになります。
吹き始めはちょっと遠くから始めて
段々近づけていって適正な距離を決めます。

これは本番のパーツでやらないようにしてください。
私は新聞折込広告の裏が白いやつでやってます。
最近はパチンコ屋の広告も両面広告が増えて
意外と裏が白い広告を確保するのが難しくなってきていますw

続いては”3.適正な圧力で空気を送る”です。
レギュレータ付きのコンプレッサを持っている人は
簡単に調節できますが、高いので持っていない人も多いと思います。
私も持っていません。
ですから、常にエア圧はコンプの最大値で塗装しています。
逆に考えると圧力は気にしなくてもどうにかなる、ということです。

エア圧をいつも同じにしていれば、
考えることが少なくなるので、ちょっと楽になりますね。
パーツとの距離と塗料の濃度を調整すれば解決できることなので
特に気にする必要はありません。
グラデーションをつける場合は低圧でとかいいますが、
大丈夫。
塗料の希釈とブラシの開度でちゃんとできます。
商業誌では言えないことですねw
コンプ会社がスポンサーについてない模型誌とかないでしょうからね。

水抜きを付けている人は水抜きボトルのねじを緩めることで
圧力を下げることが出来ます。
が、圧力が変動したりするのでよけいに塗装が難しくなったりしますので
あまりオススメしません。

言い忘れてました、水抜きは必ず付けましょう。
空気をコンプレッサで圧縮すると
湿度に拠りますが、湿気が結露してしまいます。
この結露は蒸気圧曲線で科学っぽく説明できます。
お空の雲とおんなじことですが、詳しい説明は次回以降に回します。
今回の記事長いし。



水を含んだ空気をボトルに一度通すことで
余分な水滴を落として乾いた空気だけを通すのが水抜きボトルですね。
乾いた空気といっても湿度は高いはずです。

結露した水がブラシの先から出てくると塗装なんてしてられません。
レギュレータは要らないけれど(断言しちゃった)、
水抜きは必需品ですよ。

送る空気の流量も手元のボタンの押し込み具合で調整できますね。
でも、相当大変なコントロールです。
やったことないですが流量を調整して塗装すると
パーツ1つを終わる頃には指がつってると思います。

私はこれも一番押し込んだ状態で塗装しています。
流量が変動した方が塗装ムラが出来やすくなります。

エア圧と流量は安定しているということが一番大事です。

次は”4.適正なブラシの開度を保つ”です。
これが塗料の希釈に次いで重要なファクターだと思います。
きれいに出来ない場合は塗料の濃度とブラシの開度を
調整すればきちんとできると思いますよ。

まず、ブラシの構造について見てみます。
今回はダブルアクション式で考えますよ。
シングルも基本は変わりませんが
ここで話すことの操作性は落ちます。


塗料タンクと塗料の吐出量をコントロールするニードルと
圧縮空気の出口から構成されています。

ボタンを押すと空気が出てきます。

ブシューっと。
まだニードルを開けていないので塗料はでませんね。

次にニードルを引いて塗料を出します。

ニードルをどこまで引くかによって
塗料の出る量が決まります。
このときになんで塗料が空気と一緒に飛んでいくのか
不思議に思いませんか?そうでもない?
単純にいうと、空気の流れに塗料が引っ張られて
一緒に飛んでいくということになります。
感覚的にわかりますね。

ここからしばらく読み飛ばしてもらってかまいません。
-----------------------
ベルヌーイの定理というものがあります。
流体力学という学問で出てきます。
流体の移動は静圧に支配されるというものです。
流体の圧力(全圧)は動圧(流体の流れによって発生する圧力)と
静圧(元々の流体分子の運動による圧力)の和で決まります。

全圧(流体の圧力)=動圧+静圧 です。

空気の流れの部分は動圧が大きく(速く流れている)なります。
大気圧下では全圧が一定なので空気が流れている部分では
その分静圧が低くなります。
それに対して塗料の部分では流れが遅いので動圧が低く
静圧が高くなります。
静圧に差ができると流体は静圧の高い方から低いほうへ移動します
この作用によって塗料が空気の流れに引っ張られて
一緒に飛んでいくことになります。
車でタバコを吸う時に窓を少しだけあけると
煙が外へ出て行きますよね。
あの現象を難しく説明するとこうなります。

飛行機の翼もこの考えを応用したものですね。
F1のウイングも同様です。

ちなみに入門用として売っている下に塗料タンクがあるタイプの
エアブラシではこの作用を最大限に使っています。
塗料タンクの出口で速い空気の流れを作って
タンクの塗料を引っ張り上げています。

やっと科学っぽくなってきましたw
-----------------------
ここまで薀蓄です。

綺麗な塗膜を作る適正なブラシの開度はどういう状態でしょうか。
ブラシの先端を拡大します。


顔料の塊のデコボコを作らないためには
顔料がバラバラの状態で噴出せばいいですね。
上の図のようにニードルを少しだけ引いて出て来る塗料では
隙間が小さいのでバラバラになった顔料しか出てきません。

それに対してニードルを大きく引くと

隙間が大きいので顔料の塊も出てくることになります。
大きな塊があると塗膜がデコボコしてきますから
ニードルを少しだけ引いた状態(開度を小さくして)
小さな顔料の粒子で塗装すると
綺麗な塗膜が出来やすくなりますね。

さらにこの状態だと塗料が出すぎるのであっという間に垂れてきます。
塗料の吹き付け量は少ないほうがきれいに塗装できます。

ここで塗料の濃度について思い出してみましょう。

”顔料がダマにならず溶剤(シンナー)内に均一に拡散していて
吹き付けたときに垂れずにそのまま留まることが出来る濃さ”

ニードルの開度を小さくして塗装したいので
顔料がダマになっていない塗料を使うのですね。

ところで、ブラシの開度を小さくして塗装すると
特に明度の高い色で大きな問題にぶつかります。

”なかなか発色しない”

これはどうしようもありません。
顔料の粒子が小さいということは塗膜が薄いということになります。
塗膜がある厚さになるまできれいに発色してくれませんから
辛抱強く塗装していくしかありません。

これを逆手にとるとグラデーションが簡単になります。
少しずつ顔料が乗りますから、時間はかかりますが
きれいなグラデーションが簡単にできるようになります。
作業は簡単になりますが、時間はかかります。
”簡単に”というのと”短時間で”というのは違いますよ。
辛抱強く塗装できる方は一度試してみてはどうでしょうか。

ちなみに、先日作ったガル蔵さんで
塗装だけにかかった実作業時間はおよそ20時間弱です。
土日にずっとやってても時間が足りないくらいです。
綺麗な塗膜は辛抱あるのみ。だと思っています。
MGをあまり作らない理由は塗装時間にあったりしますw

さて、長くなりましたが最後は
5.塗装中はブラシを一箇所に止めない
ですね。

これはきっと経験あると思います。
一箇所に止めていると塗料がすぐ垂れてきます。
垂れさせずに塗装するためには
つねにブラシを動かしている必要がありますね。
動かし方は一方向に往復ではなく
円を描くように動かします。


これだと向きを変えるときに一瞬ブラシが止まってしまいます。


こうするとブラシが止まることがないので
綺麗に塗装できます。

こんだけやれば、きっと綺麗な塗膜が得られるはずです。
実際にやってることは、塗料をシンナーで希釈して
エアブラシでぶしゅ〜〜とやってるだけなんですけどね。
私が塗装しているときのバックボーンはこんなものです。

以上長い長いエアブラシ塗装の話でした。
2回以上に分けたほうがよかったですかね・・・。

最後まで読んだあなたはえらい!
次は何のお題にしましょうか。

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